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「はしゃ」さん、「ちろ」さん

漫画単行本なので、色や紙質にはすみずみまで気を配りました。

「はしゃ」さん、「ちろ」さんについて

「はしゃ」さんは、東京にお住まいのイラストレーターです。日常的な題材を非日常定期に組み合わせた不思議で可愛いイラストが若い女性を中心に人気を博してイます。
「ちろ」さんは、同じく東京にお住まいで広告制作会社に勤務している会社員です。

「ちろ」さんは日頃、自分の恋人との日常のエピソードをツイッター(※1)に投稿していました。それを読んだ「はしゃ」さんはすっかりファンになってしまい、ついには「ツイートの内容をマンガにしてみたいんですが・・・」と、いきなり(?)リプライ(※2)https://twitter.com/hasya31/status/371600191872176128をちろさんに送りました。二人はすぐさま意気投合し、その後、ちろさんのツイートを覇者さんがマンガ化するという形でWeb連載をはじめました。その内容をまとめて単行本化したのが、今回、ご紹介する「眠くなる前に話したいことがあと3つあって」です。

※1 ツイッターとは、自分の言いたいことを140字以内で投稿するという、無料のインターネットサービスです。

※2 ツイッター付属の返信昨日

4コマ漫画

イラストレーター「はしゃ」さん、会社員「ちろ」さんに、自費出版本の印刷をきょうゆう出版に依頼した理由と経緯について詳しく聞きました。

共作した漫画単行本の印刷を依頼

お二人がきょうゆう出版に依頼した印刷の内容を教えてください。

(ちろさん):きょうゆう出版さんには、はしゃさんと私が二人で自費出版した漫画単行本「眠くなる前に話したいことがあと3つあって(以下 「眠くなる前に~)」の印刷をお願いしました。

漫画単行本なので、色や紙質にはすみずみまで気を配りました。

原案は「ちろ」、作画は「はしゃ」さん。判型は大きめの漫画単行本サイズ(A5)で、本文132ページ。販売する場所はコミティアなどマンガ同人誌のフェアとはしゃさんのWebサイト。その他ご縁のあった書店様にも置いていただいています。

(はしゃさん):マンガの内容は「恋人ふたりの何気ないやりとりを描いたひとくちサイズの日常漫画集」というかんじです。マンガは脚色を加えたフィクションですが、ちろさんと、ちろさんの実在の恋人がくりひろげる、実際にあった楽しいやりとりが話の題材になっています。

広告制作会社勤務のちろさんが印刷担当

印刷仕様はお二人のうちどちらが考えたのですか。

(はしゃさん):ほとんどちろさんが考えました。ちろさんは広告制作会社に勤めているので、印刷や紙のことは私よりずっとくわしいです。基本的にはほとんどちろさんにおまかせで、わたしは横で感想を言ったりアイディアをつけくわえてみたり…というぐらいでした。

表紙カバー

ちろさんにお聞きします。今回の印刷で気をつけたところ、こだわったところを教えてください。

(ちろさん):まずいちばん目立つ「表紙カバー」のことからお話しします。

【表紙カバー】

項目 内容
用紙 ミューズガリバーリラ ホワイトS 46判 (Y) 135kg
色 1c/0c Pantone5405U、
タイトル部分は透明のUV(インクの盛り)+マットニス引き
入稿データ PDF入稿(元データはイラストレーター)
表紙カバー

カバーは「本の顔」なので、ひとめ見たときの印象、手に取ったときの手ざわりはとても大事だと思いました。

まずはしゃさんから表紙イラストが上がってきました。絵柄は、主人公が仕事からの帰り道、家の前の横断歩道でふと立ち止まって、恋人が待っている自宅マンションを見上げているというものです。

「眠くなる前に~」は、帯裏に「新感覚のろけ話」と描いてあるぐらいなので、もちろん「しあわせ」を描いたお話ではあるのですが、でもその幸福感は、どきどきわくわくするようなものではなく、もっと何気ない落ち着いたイメージです。はしゃさんが描いてくれた「夜の心地よいさびしさ」のようなものが表現されているイラストは、わたしのイメージにぴったりでした。

二人で話し合って、「これはポップな極彩色じゃないよね、グレートーンだよね」と意見はすぐにまとまりました。

(はしゃさん):表紙イラストは、全体を青みがかった薄い灰色でまとめています。PhotoShopのレイヤーをたくさん重ねて、色合いを調整しています。

(ちろさん):次は、この微妙な色合いを印刷で実現するための方法を見つけないといけません。わたしは広告制作会社につとめているので、紙や印刷について多少の知識はありますが、それでもこのイラストの色合いを正確に印刷物に落とし込む自信はありませんでした。

こうなったら相談しながら手探りでやるしかないと思い、きょうゆう出版さんに打ち合わせにいくときには、自分の好きな印刷の漫画本を紙袋いっぱいにつめこんで持参し、「この表紙のこのかんじにしたいんです」と要望をとにかくぶつけてみました。きょうゆう出版の菊地さんは面倒がらずにいろいろアドバイス、提案をしてくださり、最終的には「ミューズガリバーリラ」という紙に落ち着きました。

この紙は触感が独特で、よく見ると微妙な縦縞が入っているのが特徴です。またタイトル文字は、UVインクを使って浮き出し文字にしました。ちょっと値段は高くなりましたが、できあがった本を見ると、やっぱりやってよかったと思います。

おかげさまで、はしゃさんと私、二人のイメージどおりのカバーが仕上がりました。本を見るたび触るたびにうれしくなります。

ロゴ

本体表紙

「表紙(カバーを外した本体の表紙)」ではどんな点に気をつけましたか?

表紙には、地券紙を使いました。

地券紙というのはボール紙の一種で、レポート用紙の裏の台紙やティッシュボックスの紙の裏面をイメージすれば近いと思います。

【表紙】

項目 内容
N地券紙L20kg
特色1c/0c (Pantoneスミ)
入稿データ PDF入稿(元データはイラストレーター)
表紙

ふつう本の印刷には使わない、この地券紙を使ったのは、わたしが尊敬するブックデザイナー、森敬太さんの影響です。

実は今回の印刷をきょうゆう出版さんに決めたのも、ネット検索で偶然見つけたきょうゆう出版のホームページに、森さんの事例が載っていたことが理由です。その事例には森さんときょうゆう出版さんが、どれほど紙にこだわって印刷したか、その様子がありありと描かれていました。これだけ紙にこだわる印刷会社なら相談にのってくれるだろうと思って、きょうゆう出版さんに決めました。

(はしゃさん):表紙本体の絵柄は、表紙カバーで自宅を見上げている女性を、自宅の窓から見つめかえしている恋人の男性の絵です。

女性が描いてある表紙カバーはミューズガリバーリラのなめらかな触感、だけど男性が載っている地券紙はボール紙の素っ気ない手ざわり。この二つの組み合わせが面白いなと思いました。

本の腰帯

帯はどんな風に決めたのですか。

【腰帯】

項目 内容
b7トラネクスト 46判 64.5kg
2c/0c pantone283+pantone11+マットニス1c
入稿データ PDF入稿(元データはイラストレーター)
腰帯

腰帯は、使った紙は何てことない「ふつうの紙」なんですが、色合いについてはもっと紫がかった方がいいんじゃないか、いや緑がかった色にしたらどうなるだろうなどなど、はしゃさんと、あーでもないこーでもないと散々なやみました。

結局、表紙カバーの色と素直に調和する、グレーがかった青に落ち着きました。

本文ページ

本文はどのように?

本文は「モンテシオン」という、やや厚めで少しザラつきのある紙を使いました。今回の本はページ数は132ページとそれほど多くないのですが、手に持ったときには漫画単行本らしい「心地よいずっしり感」を出したかったので、やや厚めの紙を使ったのです。でも、あまり厚い紙だと今度はページがめくりにくくなるので、そのあたりの加減は菊地さんにアドバイスをいただきました。

【本文】

項目 内容
モンテシオン 菊(T)56.5kg
スミ1c/PDF入稿(元データInDesign)
入稿データ 計132p
本文

広告パンフレットなどの販促物では「真っ白な紙」を使うことが多いのですが、マンガ単行本の場合、不思議なもので真っ白の紙を使うとかえって安っぽく見えてしまいます。微妙に黄みがかった紙の方が絵が引き立って見えるみたいです。はしゃさんのイラストタッチにも、この紙がよく合っていました。

以上、きょうゆう出版さんには紙や色など、いろいろなことを相談しました。印刷屋さんから見ると知識のない素人かもしれませんが、それでも自分たちの大事な本を印刷するのだから、何も分からないままおまかせ、丸投げしたら絶対に後悔すると思いました。今ふりかえっても、その判断はまちがっていなかったと思います。

そんなに相談に乗っていて大丈夫?

きょうゆう出版の仕事への全体的な評価をお聞かせください。

印刷のできあがりにはとても満足していて何もいうことはないのですが、でもついつい思ったのが、きょうゆう出版さん、こんなに素人の相談に根気よくつきあっていて、ぜんぜん利益とか出ないんじゃないかということでした。

今回、いい印刷をしていただいてありがとうございました。この事例を読んでいる「自分のこだわりのマンガ単行本」を作りたい人は、ぜひきょうゆう出版さんに相談してみてください。きっと満足のいく一冊ができると思います。

写真:マンガページの工夫ク

(きょうゆう出版よりひとこと):

今回、ちろさん、はしゃさんには弊社で印刷した本を気にいっていただき、担当したわたしも本当にうれしく思います。

さて、ご心配いただいた(?)、「そんなに丁寧に相談に乗ってて大丈夫なの?」という件にお答えいたします。

まずは単純には「目の前のお客様が、熱意とこだわりを持っているのだから、こちらもそれに応えねば!」という思いがあります。おおげさかもしれませんが「使命感」のようなものも感じます。

もう一つには、ちろさんは「こんなにこちらの相談にばかりつきあっていて大丈夫ですか…」と言ってくださいましたが、実はそういう細かい相談には、これまで何十、何百と対応しているので、その結果、「どんな場合にも共通する『パターン』『かんどころ』のようなもの」も見えてきました。ですから、ちろさんにご心配いただいているほどには、こちらは大変な思いはしていないことをお伝え申し上げます。

きょうゆう出版は良い冊子を作りたい皆様のための「相談できる印刷通販会社」です。どしどしご相談ください!

参考資料:今回の印刷のスケジュール

・1月11日(月) 表紙+カバー+腰帯入稿(初校)
・1月14日(木) 本文データ入稿(初校)
・1月15日(金) ①色校正(オフセット平台校正)提出
・1月18日(月) 表紙+カバー+腰帯:下版 本文:初校提出
・1月19日(火)  本文再入稿(責了)
・1月20日(水) 本文下版
・1月22日(金) すべて刷了
・1月25日(月)~28日(木) 製本・カバー巻き等
・1月29日(金) 完成
・1月31日(日) 朝一納品

『眠くなる前に話したいことがあと3つあって』:https://nemurumae.tumblr.com

『はしゃストア』:https://hasya.booth.pm/

取材日時 2016年2月

取材制作 カスタマワイズ

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