必要なときに必要な分だけ印刷できる「オンデマンド印刷」。
デジタルデータを直接プリントする方法であるため、版を作る手間を省けます。
ただ、デメリットとして「モニターの色と印刷物の色が異なる」ことが挙げられます。
なぜ、そういった現象が起きてしまうのでしょうか。
今回は、オンデマンド印刷で綺麗なカラー印刷をするためのコツとオンデマンド印刷の長所についてご紹介します。
□オンデマンド印刷で綺麗なカラー印刷するためにはコツが必要です!
*モニターの色と印刷物の色は異なります
デジタルで作成したイラストや写真を印刷したら、色がくすんでしまい想像していた色と異なってしまったという経験をお持ちの方がいらっしゃるでしょう。
こういった現象は、パソコンのモニターと印刷物の色表現の仕方の違いによって起こります。
以下がそれぞれの色表現の方法です。
・パソコンのモニター:RGB(R=レッド、G=グリーン、B=ブルー)の3色で色を表現します。色を重ねると明るくなり、蛍光色といった鮮やかで明るい色の表現に優れています。
・印刷物:CMYK(C=シアン、M=マゼンダ、Y=イエロー、K=黒)のインクで表現します。色を重ねると暗くなります。
*RGBからCMYKの変換が重要です
イラスト作成ソフトやデジタルカメラは、液晶画面を見ながら操作するのが前提であるため初期設定でRGBとなっています。
鮮やかな青空や夕焼け、血色の良い肌の色など蛍光色を使用してないように見えるイラストでさえ、CMYKに変換した途端、くすんで見えてしまうことがあります。
したがって、変換後に彩度を徐々に上げることで、くすみを防ぎましょう。
*最初からCMYKで作成しよう
先述したモニターと印刷物の色表現の違いを踏まえて、印刷を前提としてデータを作成する場合は、最初からCMYKモードにしてイラストを描きましょう。
ちなみに、PhotoshopのCMYKモードでは、オーバーレイや乗算、光彩など色を重ねる効果はRGBモードと同じく使用できます。
□オンデマンド印刷では光沢感や艶も表現できます!
オンデマンド印刷はオフセット印刷と比較すると、カラーを綺麗に再現でき、また光沢感や艶も出せます。
たとえば、ゴールドやシルバー、メタリックシルバー、ホワイトカラーの表現ができます。
□まとめ
パソコンのモニターの色表現方法はRGBである一方で、印刷物だとCMYKになります。
したがって、デジタルで作成した写真やイラストを印刷したら、想像していた色とは違ったというケースによく遭遇するでしょう。
できるだけ色の違いによるギャップをなくすために、「RGBからCMYKへの変換後に彩度を徐々に高める」、「最初からCMYKに設定してイラストを作成する」ことをおすすめします。
なお、オンデマンド印刷は、オフセット印刷と比較するとゴールドやシルバーといった光沢感のある色を表現できます。